小説

先日、小生は最近物書きに興じていると書いたが、そのきっかけのことについて今日は書きたいと思っている。

小生は不真面目である。からして、授業もまともに聞かず、電子辞書を開き、さながら単語を調べているフリをして、辞書内に保存されている小説を読んでいるのである。小説、と言っても、最近の西尾維新鎌池和馬などのライトノベルものではなく、はたまた東野圭吾米澤穂信のような本格ミステリものでもなく、また、舞城王太郎のような正直何言ってるのかよく判らない小説(こうは言ってるが、小生が敬愛する先生の1人である。小生、つんでれである。)でもない。所謂、近代小説と謳われるものである。太宰治幸田露伴、といえば少しは判りやすいだろうか。彼らの文章は、ある人は古臭いと評価するかもしれないが、それは古風と言うべきであって、それにはそれの良さがあることを声を大きくして言いたい。小生の小生という一人称も、この句読点の多い文章の書き方(これは実はもともとではあるが)も、そこから起因する。最近は専ら江戸川乱歩である。彼の探偵小説などの奇譚の数々は、テンポよく読め、読んでいて心地がいい。江戸川乱歩といえば人間椅子や芋虫などが有名ではあるが、小生の好みで言えば、その二作品に加えた、赤い部屋と鏡地獄の二作品である。気になった方は、是非とも読んでみていただきたい。