雨雨

先週の日曜日からの、久方ぶりの雨であった。

小生、雪はあまり好めないが、雨は好きである。雨に濡れるのも(大切な荷物を持っていない時分に限る)、雨の音を聞くのも、雨に濡れる人間を安全な傘の内から眺めるのも、小生はなかなか嫌いではない。雨は全てを流してくれる。人を包丁で刺しても血を洗い流してくれるし、どんな大声を用いて街中で歌っても人にバレる心配は薄いし、下品に屁をこいてもその音と匂いを吸い取ってくれる。小生助かる。

ところで、小生は傘について色々疑問点がある。傘というものはどうしようと片手がふさがってしまうし、完全に自らの躰を守れるわけではない。かと言って傘を足で持つわけにも頭で支えるわけにもいかないし、傘の幅を完全に自らを守れるほど広げれば迷惑なだけである。あまりにも機能的ではない。非機能的といえる。だが小生は雨合羽も好きではない。だってごわごわするじゃないですか。もう少し機能的かつ効率的な雨具をどうか国家を挙げて開発してくれないだろうか。そのためなら小生、自分の小遣いから幾らでも金をつぎ込む所存である。