祝日

本日は2月11日、建国記念日である。

小生は少し特殊な出生と経歴を持っているため、日本という国に対して色々と人とは違う意見や思想を持っている。もちろんこれは小生の完全な個人的解釈であるからして、声を大きくして主張したいことでは決してないのだが、その点に関して人間関係に関する生活において少しばかり支障が出ることもしばしばあり、文章にしてまとめ、できるはことならば他人に読んでもらいたいものではある。

日本人の大半は、この日本という国を愛している。愛国精神の満ちた素晴らしいことではある。だが同時に、その愛の方向性が歪んで見えることがある。例えば友人との雑談で海外に住んでみたい、という題目で話していても、最後には皆、日本が一番良い、という結論に至る。そしてその他の例に挙がった国のデメリットばかり挙げるのだ。まれに、というよりはいささか頻繁に見られる日本人の気質なのだが、要は日本国至上主義という概念である。正直なところを言えば小生も最も住みやすいと思える国は確かに日本ではある。だがもう1つついでに正直に言えば、この日本人の持つ日本国至上主義は、小生好きではない。日本人にはもう少しばかり外国に目を向けていただきたいところである。そういえばだが、いつか世界史の教師に、こんなことを言われた。日本は未だ『帝国』である、と。日本には皇帝はいないが、天皇がいる。皇帝の英訳はemperor、同時に、天皇の英訳もemperorである。加えて、日本政府は天皇をただ日本の象徴としての存在、としてはいるが、それも何やらおかしな話ではないかと疑問を持ちたくなるものである。天皇家はテレビのニュースやバラエティでは必ず『様』付けがされる。現在の天皇今上天皇だが、一体日本国民の何割が彼の本名を知っているのだろうか(ちなみに明仁さん、である)。下手をすれば天皇名である『今上』すら存知ない国民も少なくないであろう。テレビのニュースなどでは形式的に名前を出さず、天皇様と呼ぶことが起因している。これにより崇拝的思想を育てているのではないかと思うのだ。一種の洗脳とも呼べる。当然、放送局が独断でそんなことをするメリットはどこにもない。それならば政府が絡んでいること請け合いである。そもそも日本という国は、一見にも文言にも多党制だと謳ってはいるが、何度かの例外はあれど、与党は変わらず自由民主党である。圧倒的過半数による圧倒的選挙戦勝利。総理が一言言えばそれがそのまま通る世の中である。これでは民主党などその他の党は存在している意義がない。実質的には完全に一党独裁である。歴史的にも世界的にもあまり例を見ない状態であり、危機的でもあるというのに、それに気づく日本国民は未だ少ない。現在は北朝鮮の政治に焦点を向けてなかなか辛辣に報道しているし、小生もあの国には辟易することはあるが、日本もかつて、ほとんど同様の政治体系を取っていたのだ。

今回は阿呆のように真面目で長ったらしい阿呆のような文章になってしまったのでここらで終わらせておくが、とにもかくにも、日本人はもうちっと自らの国に視点を向けて、危機感を持って、自覚を持って、若い人間には政治に興味を持って、この世の中を変えてくれたら、と思うわけである。